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2022-05-17

上司は思いつきでものを言う、読了

橋本治:上司は思いつきでものを言う上司は思いつきでものを言う、読了。
ジャケ買いならぬタイトル買いでしたが、結構おもしろかった。

内容はビジネス書でも実用書でもなく、単なる読み物です。おまけに後半からどんどん話がズレて行って、いつ帰ってくるのかな~と思っていると、ついに帰ってこなかったりと、まあとりとめもない話なんですけど、そこここにキラリと光る文があるんです。

ひさびさに付箋張りながら読んだので、いくつかご紹介しておきます。太字は私が付けました。

「仕事」とはつまり、「他人の需要に応えること」です。いくら当人にやる気があっても、それに対する「外からの需要」がなければ、「仕事」というものは成り立ちません。そして、それが「他人の需要に応えること」だから、仕事は時として、「うんざりするもの」なのです。(p.97~p.98)
あなたが内心でいくらあきれても、それは、上司には伝わっていません。上司には、「部下にテキトーな思いつきでものを言って、部下からあきれられた」という経験がないのです。 「批判される――そのことによって”してはならないことをした”と学習する」という機会を奪われているのです。しつけのない犬と同じですから、もう、思いつきでものは言いっぱなしでしょう。(p.148)
というのは、あなたの書くその企画書には、「上司をバカにせず、しかも”上司はバカかもしれない”という可能性を考慮する」という、とんでもない条件が必要になるからです。それは、仏教で言うところの「慈悲の心」です。(p.164)

この本を読むと思いつきでものを言う上司にどう対処したらよいかが分かる。といいんですが、実はよく分かりません。それはこの本の題名が「なぜ上司は思いつきでものを言うのか」や「思いつきでものを言う上司の対応法」でないことからも、にじみ出ているんですけども、まあ、あとは読んでみて下さい。キーワードは「あきれる」です。

10:20 午前 in Books | Permalink | Translation powered by SYSTRAN

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