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お国言葉がうらやましい、東京周辺人

本当の東京で育った人は「江戸弁」という立派なお国言葉があるだけ、まだマシだ。

私などのように、千葉市などという東京周辺で、何の個性もない言葉が灰色に交ぜられてしまった都市に育ったものには「故郷の言葉」と言えるものがない。旅の土地土地でお国言葉を聞くと、うらやましく思える。

東京に出てきた人が”なまり”を直そうとするのは、こんな私からするともったいないと思う。当人にしてみれば、生活に支障を来すほどの強い癖は困りものなのだろうが、かすかに残ったお国言葉はその人の個性だ。

その昔、江戸時代から明治の始めまで、お江戸日本橋の大店(おおだな。三越とか大丸などの呉服店が中心)では、従業員のお国言葉が飛び交っていたという。そんな有名店で老舗なら、言葉を直されるのでは?と思うが、それは逆で、お国言葉が飛び交うのが大店の条件なのだそうだ。

大店は基本的に江戸での求人をしなかった。地方都市の取引先の紹介でその土地の人を雇用していた。だから、様々な地方と取引のある大店ほど、多くのお国言葉飛び交うことになった。それが店のステータスであった。

以上はNHK「お江戸でござる」の杉浦日向子さんの口上によっている。本編は見たことがないのだが、なぜかエンディングだけはよく見ていた。どこか本にも書いてあるはずなのだが、どれだか忘れた。杉浦さんの本はどれもおもしろいので、お勧めです。

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02:19 午後 in Travel | Permalink | Translation powered by SYSTRAN

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コメント

自分の場合なまりを隠そうとしてるんじゃなくて、こちらがなまりで話しても相手からなまりで返ってこないのがなんだかさみしい、、、さみしいっていうよりはなんかバットを空振りしてるような、押してもおした感覚がないっていうそんなかんじがするからです。
なまりしか話せない人はまた別なんでしょうけど。

Posted by: あゆかわ at 2022-06-03 04:15 午後

あゆかわさん、こんにちは。

回りにいる関西の人たちは、関西同士で話すときは関西弁がでてますね。ほかの土地の人はあまり目立たないので分かりません。名古屋の人も多いはずなんだけど、日常聞くことはないですね。なんでだろ。

Posted by: IdealBreak at 2022-06-03 05:07 午後

こんにちは、はじめまして。

千葉市ではないんですが、近所に通勤してます。
千葉にも、東京にだって訛りはありますよー。
本人達が気付いていないだけで…
よくいるのが「1、2、3、4、5、6、ひち、8…」(ひ と し の区別がついてない)とか
「俺」を お にアクセントを置いて発音する(上手く表現できませんが)とか。
でも本人達には「都会人」の自覚があって、東北出身の私に
「訛り直すのって大変?」なんて誇らしげに問いかけてくるので、それが訛りだなんて口が裂けても言えません(・x・;)

そうそう、こんなサイトもありましたよ。
http://box.elsia.net/~kokohorewanwan/chiba.htm

Posted by: 雪眠 at 2022-06-05 02:14 午後

雪眠さん、こんにちは。

「~べ」は子供の頃使ってたかも。大人になって直したと言うより、これってごく親しい人にしか使わないから、自然と使う機会がなくなったのかも。

あと、自分なまりで「一個ずっこ」ってのがあるんですけど。「一個ずつ+半分ずっこ(←これも微妙に方言かも)=一個ずっこ」です。

Posted by: IdealBreak at 2022-06-07 06:42 午後

たまたま今日、
千葉の方と同じようなお話をしていたので、
あまりの偶然に驚きました。

おもしろいですね、このブログ。

Posted by: ALALA at 2022-07-08 12:03 午前

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