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まったく参考にならない西表島見聞録、パイヌマヤとかニラカナイとか

今回はパイヌマヤリゾートに泊まったのだが、理由は温泉と、まあそこが空いていたからだった。

もう一つの選択肢としてニラカナイがあったのだが、少し高いのでパスした。いろいろと提起されている問題も、深層心理としては敬遠した理由かもしれない。

で、実際に行ってみて、どうだったか。見所を書くわけでもなし、何の参考にもなりませんが、見た、聞いたことを書いておきます。

大規模リゾートが環境を破壊するというのは、ここでは植え付けられたイメージでしかない。大規模=環境破壊、小規模=環境に優しいというのは感情には訴えるかも知れないが、理性で考えれば必ずしもそうでないことに気づく。それどころか、小規模な旅館で浄化槽設備が不備だったり、中には海へ垂れ流しなどという悪質なところもあることを考えれば、ある程度の規模を確保し、浄化槽などを完備したホテルの方が環境に優しいといえる。


以下、島の人に聞いた話である。

パイヌマヤも月が浜(ニラカナイがある場所)も元々そこに建造物があった。両方とも最初は西武グループが開発を始めたが、バブル崩壊もあって撤退したところに、島の人が権利を買って開発をした。いやらしいのは、西武時代には開発許可がおりなかった付帯設備が、島の人の権利になるとサクッと許可されたりするところである。まあ、どこにでもある話だし、西武も素人じゃないんだから、外野は口を挟まないとしよう。

ニラカナイに対してはヒステリックとも言える反対運動があるが、その土地を売ったのは島の人だ。もともとあった粗末な「海の家」を取り壊し、近代的な設備のホテルを建てた。いじめとも言える反対運動は町ぐるみの様相を呈していて、ホテルから浜へ出る道がまったく整備されていない。何も作ってはいけないそうである。立て看板に書いてあった。

そんなに大事にしたいなら、ナショナル・トラスト的に買い上げればよかったのに、と思う。西武が撤退したとき、売却価格はほんの数千万だったらしい。島にはツアー業者が100の単位で存在するのだから、買おうと思えば買えたはずだ。

浜は台風の影響か、立木が倒れまくっている。”自然が破壊”したのかもしれないが、もっと整備しろよと思う。

ところで、ホテルに対する不買運動はともかく、宿泊客に対する嫌がらせはどうかと思う。宿泊客のオプショナル・ツアー申し込みを受け付けない運動をしているのだ。どこに泊まろうと、島に来てくれた人々に対してあまりに非礼ではないか。

ニラカナイの従業員は浜の掃除もしている。イヤな見方をすれば、それはポーズなのかもしれない。だが、仲間川の遊覧船乗り場など汚れ放題なのと見比べれば、理由はなんであれゴミ拾いする彼らの方がまともであることは確か。

結局、アレなんだよね。商売敵が増えるのがイヤだってことサ。

オジイとオバアがやってる個性の強い民宿、自分たちのポイントを持っているツアー業者たちはリゾート開発には反対していない。反対するのは無個性な小規模旅館とピナイサーラに殺到するツアー業者。

一つの滝に1日に500人以上を連れて行って、どこがエコツアーですか?


ところで、はずせないのはあまりに道路環境がいいこと。

これ俺らの税金でしょ。いやあ、来てよかったよ。少しは使って元を取らないとね。

西表ヤマネコなんて、たくさんいる、って島の人は言っていた。

絶滅危惧種に指定したいのは、島の建設業者の意向だとも。

逆説的なんだけど、道路が整備されているのはヤマネコのため。ヤマネコの交通事故を防ごう、そのためには高規格道路で、動物トンネルも造って、センサーも取り付けて、なんやらかんやら、というわけ。

だから、ヤマネコには絶滅寸前でいて欲しい。増えてきました、もう安心ですなんて口が裂けても言えない。「100匹」というのがマジックナンバーで、これをちょい切るくらいが予算が一番多いらしい。だから何年経っても、ヤマネコの生存数は100匹のまま。20年前から、100匹で安定しているなんて、おかしくない?

10:33 午前 in Travel | Permalink | Translation powered by SYSTRAN

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